デジタル実践:アクセスの利点と人間関係の必要性のバランス
概要:
デジタル技術は理学療法において、引き続き注目と関心を集めています。COVID-19パンデミックの発生以降、遠隔医療の拡大や、スマートフォンなどのワイヤレスデバイスやアプリケーションの普及拡大などがその例です。新たな技術は、理学療法士と患者双方に、これまで想像もできなかった方法でつながる機会を提供しています。デジタル実践の具体的な例としては、ビデオによる理学療法相談の遠隔配信、客観的な指標を定量化するための接続デバイスの臨床利用、ウェアラブル端末やスマートフォンを通じて患者自身が収集する健康データなどが挙げられますが、これらに限定されるものではありません。さらに、コンピューティングの進歩により、データの活用範囲が広がり、ワークフローがサポートされ、臨床意思決定が支援される可能性を秘めているため、人工知能は理学療法コミュニティにとって新たな関心領域となっています。
デジタル技術が理学療法士や患者をサポートする可能性は期待できるものの、依然として多くの点が不明瞭で、デジタル診療のエビデンス基盤は成熟途上です。このトピックセッションでは、理学療法の様々な分野におけるデジタル診療を探求し、この分野で経験を積んだ国際的な臨床医の経験を共有します。「テクノロジーへのアクセスの利点と人間関係の必要性をどのように両立させるか?」という問いは依然として残ります。患者を常に中心に据え、ケアにおけるパートナーとしての重要な役割をどのように維持していくのでしょうか。
目的:
- デジタル実践の新たな領域を探求し、議論し、理学療法の実践におけるデジタル技術の使用例を紹介します。
- 患者中心のケアの障壁と促進要因というレンズを通してデジタル実践を議論する
- テクノロジーによって影響を受けるアクセスと健康の平等に関する世界的な問題について批判的に考察する